マスクは「素材」と「性能試験」で選べ!
コロナ渦によってマスク着用が当たり前となった世の中ですが、何を基準にマスクを選んでいますか?
パッケージのイメージ? 小顔に見える形状? 価格?
感染症対策でマスクを選ぶ際に押さえておきたいのが「素材」と「性能試験」です。この2つを知っていれば、「正しい」マスク選びが出来るようになります!
ということで、今回はマスクの「素材」と「性能試験」に迫ります!
素材別で「飛沫カット効果」はどれくらい違う?
最も気を付けるべき感染経路のひとつ「飛沫感染」。マスクは飛沫感染から身を守ってくれますが、素材によって「吐き出された飛沫をカットできる量」「吸い込む飛沫をカットできる量」が大きく異なるのはご存じでしょうか?一般的に使われている素材「不織布」「布」「ウレタン」で実験したデータをチェックしてみましょう!
不織布マスク「吐き出し飛沫量」80%カット、「吸い込み飛沫量」70%カット。イメージ通り、安定の結果ですね。
布マスク「吐き出し飛沫量」66~82%カット、「吸い込み飛沫量」35~45%カット。意外にも「吐き出飛沫量」のカット率は好スコア!ただ、「吸い込み飛沫量」のカット率は低いですね。
ウレタンマスク「吐き出し飛沫量」50%カット、「吸い込み飛沫量」30~40%カット。「吐き出し飛沫量」「吸い込み飛沫量」共に最も低スコアでした。
布やウレタンのマスクは、呼吸のしやすさや洗って繰り返し使えるというメリットがあるものの、感染症対策には不織布マスクが最も適していることが実験結果からわかりますね。
謎のアルファベット「BFE」「VFE」「PFE」にも注目!
素材とは別にもう1つ気にしたいのは、マスクのパッケージに記載されている「BFE」「VFE」「PFE」などの「謎のアルファベット3文字」。
これは「性能試験に使用している粒子のサイズ」の違いを表しています。ですので、この表記を見れば、マスクの性能が一目瞭然です。
この表から、一般的な家庭用マスクでは、「PM2・5対策用」のPFEが最も小さなサイズの粒子で試験をしていることがわかるかと思います。一般的なウイルスの粒子サイズは0.1μm(0.0001mm)程度なので、かなりの防御力です。
BFE・VFEは、ウイルスのサイズより大きな粒子で試験をしていますが、ウイルス対策に効果がないというわけではありません。なぜなら、新型コロナウイルスの感染は、感染者から出された飛沫(3~5μm)を口や鼻で吸い込んで起こることが多いためです。飛沫のサイズである3μm以下の粒子をカットできるBFE、VFEであれば、「飛沫感染」を予防ができるということです。
一方、30μm以上で試験をしている「花粉対策用」マスクは、ウイルス対策での使用はオススメできません。ですので、「BFE」「VFE」「PFE」の表記のないマスクは避けた方が無難です。
マスクの「素材」と「性能試験」の違い、理解できましたでしょうか?しっかりと感染症対策に適したマスク選びをして、コロナ禍を乗り切りっていきたいですね。