【2024年度版】電気料金の仕組み解説|省エネ効率を上げ、電気料金を抑えるためにできること
電気代急上昇の謎を解き明かす
2023年6月に電気料金の改定されましたが、世界的なエネルギー危機により、燃料の価格が大きく高騰し、その影響で日本でも電気料金のうち「規制料金」と呼ばれる部分が改定されることとなりました。
値上げ率は大手7社の単純平均で26.1%にもなる大幅なものです。
お財布に痛い改定ですね……。
そもそも電気料金はどうやって決まるのか。電気料金を抑える方法はないのか。
これを機に考える方も多かったかと思います。
今回のコラムでは、年々値上がりし続ける電気料金の金額が決まる仕組みと、少しでも抑えるために適切な電気の使い方を教えていきたいと思います。
SDGsの大切さが問われている現代。
節電は世界的に見ても推奨される行為ですからね。
世界的なエネルギー問題が引き起こした電気料金の値上げ
ロシアによるウクライナ侵攻などの背景に生じた、ガスや石油などの価格高騰により、世界規模で電気料金が上昇しました。
欧州で5割の上昇、イタリアでは3倍以上の上昇を見せたとか。
日本でも2023年6月に「規制料金」が改定され、3割近く電気料金が上昇しました。
2024年1月にも、火力発電の燃料価格が上昇していることから、大手電力会社の中の5社が電気料金を値上げする予定です。
電気料金は規制料金と自由料金に分かれる
電気料金には、値上げの際に国の認可が必要な「規制料金」と、電力会社が独自に決められる「自由料金」があります。
出典:「電猟区自由化で料金設定はどうなったの?」(経済産業省)
(https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/fee/stracture/liberalization.html)
(2023年12月28日に利用)
規制料金
電力市場が完全に自由化される前からある、政府によってコントロールされた料金プランのことです。この料金は、電気の安定供給を保証するために設けられており、値段の上限が設定されていました。
2023年6月に改定されて大きなニュースになったのが、この規制料金です。
自由料金
2016年4月の電力自由化によって登場した、電力会社が市場に基づいて自由に設定する料金プラン。
こちらは競争原理が働くため、さまざまな割引オプションや特典が提供されることがあります。
ただし、原料価格の変動によっては、料金が大きく上昇する可能性もあります。
電気料金を構成する4つの要素
規制料金と自由料金で金額は変わりますが、金額設定の根本的な考え方は一緒です。
電気料金の仕組みは、以下の各部分から成り立っています。
出典:「月々の電気料金の内訳」(経済産業省)
(https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/fee/stracture/spec.html)
(2023年12月28日に利用)
基本料金
契約しているアンペア数に基づく固定費用
電力量料金
実際に消費した電力量(kWh)に基づく変動費用
燃料費調整額
燃料価格の変動を電気料金に反映させるための調整額
再生可能エネルギー発電促進賦課金単価
再生可能エネルギーの導入促進のために設定された料金
電気料金削減の鍵は「ピークカット」
電気料金の高騰は、多くの方にとって深刻な問題です。
こうした中、電気料金削減の効果的な手段として、注目されているのが「ピークカット」です。
電気料金を構成する内の1つ「基本料金」は、1年間で最も多くの電気を使った日を基準に決まります。
ピークカットは、電力使用量の最も多い時間帯の電力消費を削減する手法です。
特に、昼間の電力需要が高い企業にとって、太陽光発電の導入は有効な解決策となり得ます。
昼間に発電した電力を使用することで、電力会社からの購入量を減らし、ピークカットを実現するのです。
環境とコストを両立させる未来へ
太陽光発電の導入は魅力的ですが、ビルや大規模施設では導入には膨大な初期投資が必要となり、コスト面での懸念は否めません。また、複合ビルは、そもそも導入できないなんてこともあります。
しかし、電気料金削減には他にも手段があります。その一つが、「遮熱コーティング」の活用です。
「遮熱コーティング」は、窓ガラスに施すことで夏の日射熱を効果的にカットし、冷房の負担を大幅に軽減します。これにより、ピーク時間帯の電力消費を削減し、ピークカットに大いに貢献します。そして何より、導入コストは太陽光発電に比べて格段に安価で、施工も容易です。
環境負荷の低減と電気料金の削減は、多くの企業や施設にとって今や避けて通れない課題です。遮熱コーティングは、この両方を満たす手軽で効果的なソリューションとして、これからの時代において重要な役割を担っていくことでしょう。
コストと環境の両方に優しい、そんな未来への一歩を、「遮熱コーティング」が切り開いてくれるのです。